薄い?厚い?ライナー?フルート?ダンボールのグレードとは?!

ダンボールの基礎の基礎

通販サイトのダンボール商品のレビューにあったこんな意見。

『ダンボールが薄かった。グレードが低い粗悪品が届いてがっかりです』

果たして本当にそのダンボールは粗悪品だったのでしょうか。売り手側が「騙してやろう」と思っていたのでしょうか。

今回は、ダンボールのグレードについてまとめてみたいと思います。

【目次】
ダンボールのグレードとは
ライナーのグレード
みんなが思うグレードの高いダンボール箱の秘密
引っ越し用にベストな丈夫なダンボール箱をゲットする方法
ダンボールのグレードよりも、イメージ通りのダンボール箱を!

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〇ダンボールのグレードとは

ダンボールにグレードはあるのか――。その答えはYESです。

ダンボールは3つの厚紙から作られています。オモテとウラに使われている厚紙、これをライナーと呼び、『表ライナー』『裏ライナー』と呼びます。そして、この2枚の厚紙に挟まれているナミナミの形をした厚紙が『中芯』と呼ばれます。ダンボール箱のグレードはこの表ライナー、裏ライナー、中芯に使われている紙の材質によって決まり、バージンパルプの使用率が高いものほど、グレードが高くなります。ダンボールはリサイクルして使われるので、古紙を含んでいることがほとんど。その古紙の割合が低いものが『グレードの高いダンボール』というわけです。

〇ライナーのグレード

ライナーにはD、C、Kという種類があります。これが古紙の含有率の差です。

Kライナー>Cライナー>Dライナーの順にグレードがあります。Kライナーは別名、クラフトライナーとも呼ばれ、昔はバージンパルプ100%で作られていました。製紙の抄造技術が進歩したため、現在は古紙を含んでいますが、Kライナーの紙は表面がつるつるしており、きれいに印刷できます(ダンボールの紙は古紙を含めば含むほど、ざらざらになっていきます)。スーパーのレジ横に大量に積まれているダンボール箱たち。皆さんがあれを見て「わあ、グレードの高いダンボール箱だ!」と思うことはほぼないと思いますが、実はあの『みかん』などと表面に印刷されているダンボール箱はKライナーを使ったグレードの高いダンボール箱なんです!

 

Kライナー……クラフトライナー (古紙含有率 50%以上)

Cライナー……ジュートライナー(古紙含有率 90%以上)

Dライナー……ジュートライナー(古紙含有率100%)

〇みんなが思うグレードの高いダンボール箱の秘密

ここまで読んで、「あれ?」と思った方もいるかと思います。「表面に印刷されているダンボール箱なんてよく見かけるけど、グレードが高いなんて思ったことないなあ」と。

実はいま、流通に使われているダンボール箱は『K』ライナーが使われていることが多いです。

一度、頭を空っぽにして、『グレードの高いダンボール箱』をイメージしてみてください。それはどんなダンボール箱ですか?

私がダンボールについて調べるようになる前は、『良いダンボール=厚みのあるダンボール箱』だと思っていました。

ステーキだって、厚みがあればあるほど高いもの。ダンボール箱も厚ければ厚いほど高くて良いものだ、と思っていたんです。皆さんの中にも、「厚みがあってしっかりしているもの=グレードの高いダンボール箱」と思っている方もいるのではないでしょうか。

というわけで、次に『ダンボールの厚み』についてお話します。

ダンボールは2つのライナーと中芯を合わせて『段』になります。この段のことをフルートと呼びます。ダンボールの厚みは会社によってバラバラに作られているのではなく、実はAフルート、Cフルートなど、厚みによって名前が決まっています。

ちょっと見てみましょう!

 

Aフルート……日本でスタンダードなフルート。シートの厚さは5㎜。30cm内になみ模様が34±2個になるものとされています(前後2個までの誤差はOK)。強度があるので、流通しているさまざまなダンボールに使われています。スーパーでよく見かける厚みです。

 

Bフルート……Aフルートより薄く、切れ込みや折り込みを入れることができます。小さくて重さがないものや内装箱を梱包するときに役立ちます。厚みは2.5~2.8mm、30cmあたりのなみ模様の数が50±2個になるものとなっています。パソコンの緩衝材にも使われます。

 

Cフルート……欧米のほか世界のほとんどの国ではこちらが主流となっているフルート。Aフルートよりも20%ほど薄く、ナミナミが細かくなっています。厚さは約3.5~3.8mm、30cm内になみ模様が40±2個になるものが当てはまります。通販で購入した際、「思ったより薄い」と言われやすいのがこのCフルート。

 

Wフルート……Wフルートとはダブルのフルートのこと。AフルートとBフルートを貼り合わせたものなので、丈夫で分厚く、重さもあります。AフルートとBフルートを合わせて8mmになるものになります。主に海外輸出用に使われます。

 

Eフルート……Eフルートはとっても薄く、厚さ1.10~1.15mm、30cm内になみ模様がおよそ95±5個と定められています。触った感じは厚紙のようですが、ちゃんと中しんがあります。

 

この紹介文を見ると、『ダンボールは厚ければ厚いほど良いもの』ではないんだなと気づくと思います。「適材適所」という言葉があるとおり、ダンボールの厚みも、その使用用途によって切れ込みがいれやすい、薄いもののほうがよいということもあるのです。

ダンボールを作る際、オモテとウラのライナーに合わせ、中芯をどのような硬さにするのか製紙工場の方は一生懸命考えています。強化芯といって、特殊な薬剤に漬けることにより、中芯を固くすることもできるのですが、オモテとウラのライナーが薄ければ、うまく降り曲がらず「バキン!」と突き破ってしまう危険性があります。ライナーの表面がぼこぼこになってしまい、うまく印刷できない危険性もあります。

そのため、ダンボール会社の方は薄いダンボールも、試行錯誤をしながら作っているのです。

ですから、『薄いダンボール箱=グレードが低い』『厚いダンボール箱=グレードが高い』というわけではないんですね。

冒頭の話に戻りますが、『厚みのあるダンボール箱が欲しいのに、ぺらぺらのものが来た。グレードの低いダンボール箱を買わされた』というのは間違いというわけです。

わたしたちがしなければいけないことは、ダンボール会社の方が「私たちが売っているダンボール箱はこういうタイプですよ」と提示している情報を正確に読み取り、イメージすること。そのイメージができていれば、「自分が欲しかったダンボール箱」を手に入れられるようになるのです。

〇引っ越し用にベストな丈夫なダンボール箱をゲットする方法

さまざまなダンボール箱がありますが、今回はもっとも使用用途が多いであろう『引っ越し用にベストなダンボール箱』を例にダンボール箱の選び方をレクチャーしたいと思います。

 

ダンボール箱を選ぶ際には、以下のことを確認しましょう。

  • どんなライナーを使っているのか
  • 中芯は何を使っているのか
  • ダンボールの重さ
  • ダンボールのフルート

 

  • のライナーについてはさきほど紙質の話をしましたが、今度は重さをチェックします。ライナーの

素材の部分に『K5』というふうに書かれていると思うのですが、これは「Kライナーで5の重さですよ」ということです。紙の厚さは重さ(斤量)で決定します(1平米あたりの重量=g/㎡)。斤量は正式には 【g/㎡】 と表記しますが、日本でダンボールの歴史がはじまった1909年に、日本の重さの基準がgではなく、尺貫法の匁(もんめ)で表されていたため、いまも『もんめ』の数字で呼ぶことが多いのです。1もんめの重さは5円玉の重さです。

 

4匁(もんめ)=130g/㎡ 、5匁(もんめ)=170~180g/㎡ 、6匁(もんめ)=220g/㎡ 、7匁(もんめ)=280g/㎡

 

日本では、C5<C6<K5<K6<K7と右にいけばいくほど、強度が強く、価格も高くなります。

K5ライナーがとくにスタンダードなタイプで、壊れやすいものを梱包するのに適しているだけではなく、Kライナーを使用しているので、表面の印刷がキレイに仕上がるという特徴があります。

 

  • ダンボールを横から見たときに、上下のライナーに挟まれているナミナミの厚紙を中芯(なかしん)

と呼びます。この中芯は、標準の芯が120gとなっており、120gのものは中芯の表示を省略することになっています。標準の中芯が120gなのに対し、ほかに以下のような種類があります。

 

160g、180g、180g強化芯、200g強化芯

 

右に向かうほど、強い中芯になります。

「強化芯」とは、標準のものと重さは同じですが、中芯を薬剤で硬く強化させています。同じ180gでも、強化芯とそうでないものとは硬さに違いがあります。

 

  • ダンボールの重さ

 

ダンボールの重さも、どんなダンボールなのかどうかを知る上でのポイントになります。

同じ『120サイズ』のダンボール箱でも、使っているダンボールの厚みによって重さが全然違います。「丈夫なダンボール箱が欲しい」というときには、何社か重さを比較して、より重いものを購入するのも手です。

 

  • ダンボールのフルート

 

フルートとは、段のこと。表ライナーと裏ライナーが中しん、この3つの段のことをフルートと呼びます。フルートの厚みと、ナミナミの形が30㎝あたりにどのくらい入っているのかによって種類分けされています。先ほども紹介しましたが、フルートが何かを見るのが最も「どんなダンボールか?」をイメージしやすいです。ライナーや中しんの材質なんて全部覚えきれない!という方は、「厚みのあるフルートはAF」といったようにフルート名を覚えておくのがおすすめです。

 

それでは、実際に大手通販サイト・楽天でダンボール箱を探してみたいと思います。

 

まずはどんなサイズのダンボール箱が欲しいのか、イメージします。

ダンボールのサイズとは、3辺合計のサイズのこと。箱の長さ・幅・深さの3つの辺を足した数字がサイズとなります。引っ越しのダンボールは、100サイズ~120サイズが持ち運びやすく、適度に大きいのでおすすめです。

今回は120サイズのダンボール箱を購入したいと思います。

楽天の検索窓に『ダンボール 120サイズ』と入力すると、28,186件もヒットしました。

この中から、ぴったりのダンボール箱を見つけていきます。

 

【あす楽】 ダンボール 120サイズ 10枚 450×340×330 取手付き ダンボール 段ボール No251 中新強化 A3梱包用 引越し 引っ越し ダンボール箱 段ボール箱 送料無料 宅配 収納【soko】【NO251】価格  2,310円 (税込)
こちらのダンボールをチェックしてみましょう。

レビュー評価は★4.49でした。

『スーパーセール中であっても、とても迅速な発送でした。150ちょいの主婦が持ちやすい大きさです。

中身にもよりますが、荷物を入れた状態で運び出しや収納や積み重ねたりするのに主婦の手で無理無く動かしやすギリギリの大きさかと…。これ以上大きければ荷物がしっかり入ると男手を頼ならねば…と。

大きさOK!数が足りなければリピです。ダンボールも野菜のみかん箱などと違い。作りがとてもしっかりとし強度もかなり感じました。何より取っ手が有るのが1番!』

 

『引越しの際に購入させていただきました。しっかりとした段ボールで安くていいです!ありがとうございました』

 

レビューを見ると、「しっかりしたダンボール」とのこと。

ダンボールの素材のページを見ると、以下のように書かれていました。

 

 

商品情報
外寸(mm) 幅×奥行き×高さ 450×340×330
内寸(mm) 440×330×312
宅配サイズ 120サイズ
厚さ 5mm
重さ 675g
材質 K5
中芯 160g
フルート A/F
製造 日本製(京都)
数量 10枚

 

厚さ5㎜、Aフルート。ということは、丈夫なダンボールということ。重さも675gとしっかりしていますし、K5のライナーで作られているので表面もつるつるです!

このように、レビューだけを頼りにするのではなく、商品情報から「このダンボールはどんなものなのかな?」とイメージできるようになると、自分の本当に欲しいダンボールを購入することができますよ!

〇ダンボールのグレードよりも、イメージ通りのダンボール箱を!

「丈夫だと聞いていたのに、ぺらぺら!グレードが低い粗悪品だ!」と思う前に、商品情報をチェックする癖をつけましょう。

逆に、レビューがなくて不安な時でも、商品情報の欄に、『外寸・内寸』『厚さ』『重さ』『材質』『中芯』『フルート』『製造国』『数量』がしっかり明記されている業者さんは安心です。

もし、商品情報が明記されていなかったとしても、問い合わせをすれば教えてもらえると思うので、「このダンボールが欲しいけれど厚みがどんなものか心配……」という方は、メールで問い合わせてみてくださいね!皆さんが安心して通販で買い物ができますように!