通販を利用すると、薄くて軽いもの以外のほとんどが、ダンボールに入った状態で送られてきます。
出不精の私は、歯ブラシやトイレットペーパー等の衛生用品から、パスタソースや麺つゆ等の日持ちする食品まで、生鮮食品を除く買い物を、おおよそネットショッピングで済ませてしまいます。
そのため我が家には、週2回ほどのペースで荷物が届きます。
ちょっと困ってしまうのが、第2・第4金曜日の資源ゴミを出せる日まで、家の片隅にどんどんたまっていくダンボール。
この便利でちょっとだけわずらわしいアイテムを、収納用品として利用できたらなぁ……なんて思ったこと、皆さんにもありませんか?
今回はそんなダンボールを、簡単リメイクでおしゃれな収納アイテムに変身させる、とっておきのテクニックをご紹介しましょう。
ダンボールの簡単リメイクには、どんな材料を使う?
ズボラDIYしてみよう!
これって売り物ですか? 本格的なDIYダンボール収納
やっぱりステキ……! 既製品のダンボール収納
おわりに……
【ダンボールの簡単リメイクには、どんな材料を使う?】
「ダンボール」「リメイク」で検索してみると、たくさんの方がブログなどで、かわいらしくオシャレな作品をアップしています。
製作工程を載せている記事もたくさんありますが、麻縄を巻きつけながらグルーガンで接着したり、スプレーのりで布を貼ったり……。
はっきり言って、材料費と手間がかかるから、マネする気にならない! そしてそこはかとなくめんどくさい(注・私個人の感想です、ごめんなさい)‼︎
ケチでダメダメな私は考えました。もっと簡単でコストがかからない方法があるのではないか、と。
コスト面を重視してDIYをするなら、100円ショップは外せない。
ならばと重たいお尻を上げ、100均御三家(ダイソー・セリア・キャンドゥ)のうち、最寄りのキャンドゥへとパトロールに出かけました。
目をギラギラさせながら、使えそうなブツを探し回ること数分。
ありました! その名も……
「リメイクシート」‼︎
この商品は、あらかじめ裏面に粘着剤が塗られていて、剥離紙をはがして貼り付けるシートです。
表面にプリントされているのは、木目やタイル、花柄、ストライプや水玉などのポップなパターンなどなど。悩ましいくらいに、豊富な模様がそろっています。
100均のリメイクシートの種類は、こちらのブログに大変分かりやすくまとめてありますので、引用させていただきます。
「SPOON HOME」/ぱんくま→ https://www.spoonhome.com
木目調シート(送料込み)をAmazonで調べてみたところ、安いものでも50cm×1mで780円、40cm×2mで1050円でした。
100均御三家のリメイクシートが、それぞれ45cm×90cmなので、Amazonのほうがたいぶ割高ですね。
これをダンボールの表面に貼るだけで、きっと立派な収納用品になるはず!
期待に胸をふくらませながら、私はインテリアに馴染みそうな、白い木目調のリメイクシートを買って帰ったのでした。
【ズボラDIYしてみよう!】
買ってきたリメイクシートを広げた時、ふと我に返って考えました。
そもそも私は何のために、ダンボールをかわいくオシャレにリメイクして、収納に使おうというのだろう……?
押入れに入れるのであれば、どうせたまにしか見ないのだから、別にそのままの姿だって全然かまいません。
だとしたら、リメイクダンボールは、見せる収納に使うべきです。
我が家にもダンボールに入れっぱなしで収納しているものはないかと、周囲を見回してみると、食器棚の上にカップ麺やらお菓子やらを放り込んだダンボールが、3つ並んでいました。
3箱中2箱は、1辺だけが見える状態。壁についていない外側の1箱は、2辺が見えています。
ならば、見えている部分だけにリメイクシートを貼れば、充分に事足りるはず! そのものの完成度など度外視です!
ひとまずダンボールの中身を全部取り出し、空の状態にしました。
そしてオシャレにしたい面を、方眼が印刷されているリメイクシートの剥離紙側にあてがいます。
次に鉛筆でダンボールをなぞり、型取りします。下書きなので、だいたいでいいです。
型取りができたら、定規を使って下取りの線を真っ直ぐに書き直します。
この時、上の開口部と底面(上下)、または両側面(左右)を3~5センチほど長めに取っておくと、つながる面にも折り込めて、いい感じの仕上がりになります。
余裕のある方は、上下も左右も長めに取り、貼り付けた時に重なるであろう部分を切り捨てて、十字型にするといいでしょう。
面倒くさがりの私は、一番楽そうな左右だけを長めに取りました。
清書できたら、はさみで綺麗に切っていきます。
リメイクシートはけっこう薄いため、惰性で裂けていきますので、充分な注意が必要です。
ここからが最難関、貼り付け作業です。
剥離紙を端から少しずつ剥がしながら、シートを押さえてダンボールに貼り付けていきます。
手でやると、どうしてもシワになったり空気が入ったりしやすいので、何か薄くて固くてコンパクトなアイテムを使うといいかもしれません。
ベストアイテムは、障子張りの時などに使うヘラ。
100均でも同じような商品が売られていましたが、ケチな私は買いませんでした。
ヘラの代わりになるものを探したところ、近くに村上春樹の「騎士団長殺し」(ハードカバー本)があったので、使うことにしました。
使い心地は50点といったところでしょうか。他にもタッパーの蓋、定規、割り箸などでも代用できそうです。
慎重に貼り始めの位置を決めたら、2センチほど剥がしては、本を使って圧着していく……という地味な作業の繰り返しです。
真ん中あたりまで貼ってから気付いたのですが、組み立てられた状態のダンボールは、とてもやりづらいです!
リメイクシートを本の背表紙でグッと押さえるたびに、たわむし安定しないし……!
一度たたんで平面にした状態でやった方が、はるかに楽だったかもしれません。
けれどもうあとの祭り。このまま突っ走るしかありません。
多少の後悔と小さな失敗から目をそらしつつ、作製開始から1時間30分。どうにかこうにかダンボール3つ分、リメイクシートを貼り終えました。
元どおり、食器棚の上に並べてみてすぐ、私の口からは感嘆の声が漏れました。
「おお~っ! いいねぇ~!」
今までは、ただそこにあるだけで気にもとめなかったダンボールが、視線を集めるオシャレなインテリア収納に変身したのです!
清潔感のある白い木目の箱が、ほんのりカントリーチックな香りをかもし出しています。
心なしか、キッチンが広くなったようにすら感じます。
見える面にしかリメイクシートを貼っていませんが、あちこち動かすものでもないので、これで充分です。
こうして私の初ズボラDIYは、無事に大成功をおさめたのでした。
【これって売り物ですか? 本格的なDIYダンボール収納】
自作のダンボール製収納ボックスのできばえに満足したものの、キッチンに立って作品を見上げるたび、
「持ち手を付けたほうが使いやすくなるんじゃないか?」
「フチの始末をもっと綺麗にできたんじゃないか?」
なんていう考えが、ちらほら浮かぶようになりました。
ダンボール収納の沼にハマった方も、こんな感じの初期症状から始まったのでしょうか……。
気になり始めた私は、改めてもう一度、他の方の作品を検索してみることにしました。
──ふむふむ。
シールを貼るだけ、100均の取っ手をネジどめするだけでも、なかなかセンス良くリメイクできそうです。
・ダンボールで棚や靴箱などをおしゃれにDIY!収納や手作り活用法をご紹介!
──これならできそうだというアイディアがまとめられていて、非常にワクワクしました。
ちょっと歪んでいて手作り感満載な棚の写真に、好感をおぼえます!
・家に溜まった「段ボール」がこんなにおしゃれに♡収納グッズ簡単リメイク術
──うん。
これはもはや、「どこに元・ダンボールが隠れているんでしょうかクイズ」ですね。
多数のサイトに飛び、多くの方々の作品を拝見した私は、ようやくズボラな自分の「落としどころ」を発見しました。
ポイントは3つです。
①使う材料の数
②製作にかかる時間
③材料の費用
①②③をいかに少なく済ませるかが、ズボラの腕の見せどころのような気がします。
それらを増やせば増やすだけ、さぞかしステキなダンボール収納を作れることでしょう。
しかし今の私にとって一番惜しいのは、②。時間です。
2019年7月現在、東京都の最低賃金は985円です。
例えば、ダンボールで3段ケースを作るとして、材料調達の買い物に1時間、準備と製作と後片付けに3時間。
合計4時間で、3.940円に相当する労力です。
価値観は人それぞれで、
「買ったら5000円くらいするものを、材料費だけで、自分で安く作った!」
と満足するDIY肯定派の人がいれば、
「4時間もあれば他にいろいろできるし、完成品を買った方が楽だし、綺麗じゃん」
と思う否定派の人もいます。
両者の溝はいつまでたっても埋まるはずがありませんので、各々、
・いくらまでなら材料費にかけられるか
・製作に回せる時間はどのくらいか
これらのマイ・ボーダーラインを引いて、無理せず、作れそうなものを作ってみるといいと思います。
もちろん、作らないという選択肢もありますよ!
ただ、これだけは言わせてください。
自分の手で作品を作り上げた時の達成感と満足感は、何ものにも代えがたく、半端なく気持ち良かったですよ!
私も時間が取れるようになったら、またチャレンジしてみたいです。
【やっぱりステキ……! 既製品のダンボール収納】
ダンボール製インテリア収納のにハマりつつある私は、既製品のそれはいかがなものだろうと興味を持ち始めました。
ダンボール収納というキーワードでパッと思い付いたのが、無印良品。
ナチュラルカラーの製品が揃っているからでしょうか。どことなくダンボールのイメージが重なったのです。
ホームページをのぞいてみると、やっぱりありました!
シンプルなつくりと落ち着いた色合い。ダークカラーとナチュラルカラーを組み合わせて使っても、素敵ですね!
こちらのパルプ製ボードと組み合わせて使う方が多いようです。
既製のダンボール収納家具は、このようなベビー・子供用品が多いようです。
たしかに、理にかなっているかもしれません。
ベビー服は小さくて、大人と同じ大きさのチェストでは、仕切りを使うなど工夫しないと、うまく収納できません。
子供用のチェストならば、小さいサイズをカテゴリーごとに仕分けしてしまえるので、便利そうです。
小学生になれば、服のサイズもある程度大きくなるので、専用チェストも必要なくなります。
ダンボール製チェストなら、バラして捨てればいいので、楽ですね!
誕生から7年使ったとしても、充分元が取れると思います。
たとえシールを貼られたって、クレヨンでラクガキされたって、買い替え前提で考えておけば、
「あら~、上手にリメイクできたわね!」
なんて、寛大なママでいられるかもしれませんね。
【おわりに……】
アイディア次第で無限に広がるダンボールDIY収納、きちんと収まりのいい既製品ダンボールインテリア収納。
どちらもいいところがありますね。
それぞれライフスタイルに合わせて生活に取り入れてみると、気分が上がることうけあいです。
あなたのお宅にも、ぜひダンボール収納をご活用ください!