非常用トイレがなくて家族が最悪の雰囲気に?実際に被災した方の声をまとめました

防災用ダンボール

実際に災害に遭った時、私たちはなにが必要だったかを知ります。

水や食料のほかにも、思いもしなかったものが必要だったと感じる場合もあるのです。

「え、こんなものが?」というものが被災者の方にとってはありがたいものかもしれません。

そこで今回は、実際に被災した方の体験談を集めてみました。

【目次】
必要なもの→明かり
必要なもの→毛布
必要なもの→トイレ
緊急用簡易トイレを用意するなら

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〇必要なもの→明かり

(引用元:防災情報のページ http://www.bousai.go.jp/kyoiku/keigen/ichinitimae/thh25027.html)『とにかく明かりがほしかった~団員で持っていたのは5人だけ~』

宮古市 50代 男性 消防団員  インタビュー日:2012年9月9日

『盛岡から田老に戻ってきてから、普通に歩けば10分ぐらいで行ける場所まで、1時間以上はかかって団のみんなのところに向かいました。

国道は通れないので、防潮堤の上を歩きました。上には防潮林の松や電柱、漁具があって、とても普通に歩ける状態じゃないので、はったり、越えたり。

持っていたポケットライトが命綱でした。

 

明かりはとにかくほしかったですね。懐中電灯の不足はすごく感じました。

夜の救助活動のときも、20数人いる団員のうち、明かりを持っていたのは5人程度ですから。

 

また、捜索が終わって午後7時から、報告と打ち合わせの会議のために総合庁舎に行くのですが、行き来は電気もない三陸鉄道のトンネルの中を1人で歩くことになる。あの寂しさといったらなかったですね。

 

ヘルメットに付けられるヘッドライトは良かった。両手の自由がきくから仕事するときは楽。

懐中電灯はどうしても持って歩かなきゃならないから。

他の人が、流された軽トラックからヘッドライトを見つけて使っていたのはうらやましかったですね。

被災した家の中に、常備灯のような懐中電灯の明かりがついていたりしたのですが、さすがによそのうちを持ってくるのは悪いような気して、置いてきました。

今にして思えば、持ってくれば良かったなと何回も思うんですが』

 

私も田舎に住む親せきの家に遊びに行ったとき、帰り道でびっくりしたことがあります。「

懐中電灯を持っていったほうがいい」と言われ、「大丈夫!」と答えたのですが、外に出ると本当の『闇』だったのです。

明かりは空の月あかりだけ。

足元はまったく見えず、手を前に突き出して、ちょっとずつ歩かなければいけませんでした。

電気がある生活になれていると、夜も明るいようなイメージがありますが、電気のない夜というのは本当の闇なのです。

 

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〇必要なもの→毛布

(引用元:防災情報のページ http://www.bousai.go.jp/kyoiku/keigen/ichinitimae/kth23003.html

『「とりあえずの避難」 でも、必需品は持参して~夏でも必要だった毛布~』

(平塚市 60代 女性)

 

「避難勧告※が出て、私たちは応援協定※を結んでいる社宅に避難させてもらったわけですが、社宅には人が住んでいらっしゃるので、2階と3階の廊下や階段で避難勧告の解除を待っていました。

 

中には、生まれたばっかりの赤ちゃんもいて、民生委員の私としては、ちょっと心配だったのですけれど、社宅の組長さんの好意で家の中に入れてもらえました。

 

それから、血圧の高いお年寄りがいらして。

夏とはいえ、だんだん冷えてくるんですよ。

毛布とかもないし、イスもありませんから。

かろうじてタオルケットは持っていたので、「これをかけておいてください」とお渡ししましたが、気が気ではありませんでした。

 

そのうち、社宅に住んでいる方が「赤ちゃんとかはどうぞ」なんて、声をかけてくださったので、そのお年寄りも部屋の中に入れていただきました。

廊下にはお手洗いがないので、トイレもちょっとお借りしたりね。

親切にしていただいて、本当に助かりました。

 

それにしても、夏でも毛布が必要だなんて、実際に避難してみないと分からないものだと思います。

 

※避難勧告とは、その地域の居住者等を拘束するものではないが、居住者等がその「勧告」を尊重することを期待して、避難のための立退きを進め又は促す行為のこと。

 

※応援協定とは、行政機関と民間事業者又は他の行政機関等との間であらかじめ協定書を交わし、災害時における人的・物的支援についての協力を確保するためのもの」

 

被災地では毛布や服が喜ばれるそうです。

電気や水がないので体温調節が難しいため、毛布や洋服は非常に助かるのです。

小さいお子さんや赤ちゃんがいる家庭では毛布のほかに、着替えを多めに入れておいた方がよさそうです。

 

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『災害で利用していませんが、製品は圧縮されており収納箇所に困らず扱っています。

毛布は収納場所場所をとるイメージがありますが、縦置きで隙間を利用して置けます』

〇必要なもの→トイレ

(引用元:防仁学 https://bohjingaku.com/with_toilet/

 

飲料水や食料をしっかり備蓄して、「もう我が家は万全」と思っている方はちょっと注意が必要です。『トイレ』は大丈夫ですか?

地震や水害など大きな災害が発生すると、下水管が壊れ、水洗トイレが使えなくなることもあります。

しかし、「トイレならどこでも出来る」「したくなったら外ですればいい」などと楽観視して、トイレの備えをしていない人は多いものです。

実際に被災時にトイレに困った方からの声をご紹介します。

 

『被災時に飲食料備蓄はあったのに飲まず食わずだった理由』

 

東日本大震災で被災した経験を持つSさん(男性・40代)は奥さん・娘さん・お母さんの4人家族。

 

「うちは比較的新築のマンションで在宅避難が出来たので、最初はそんなに困ることはないかもなぁ……なんて前向きに考えていたんです。

電気・ガス・水道は止まっていましたが、防災用のラジオや懐中電灯、カセットコンロ、備蓄飲食料もたっぷりあったので、困ることはそんなにないだろうなと」

しかし、簡易トイレなどを備えていなかったSさん家族は、間もなくトイレ問題で苦しむことになります。

 

「最初は小だけは流さずにトイレでしていたのですが、換気扇も回すことが出来ないのでリビングにまでアンモニアの臭いがするようになってしまいました。

その時はいつまで断水が続くか予測がつかなかったので、備蓄水を使って流すのをためらってしまっていたんです」

家族の中で一人だけ男性であったこともSさんの苦悩に拍車をかけました。

 

「年頃の娘は父親と一緒のトイレを嫌がりはじめました。異性の排泄物を目や鼻で感じるのを嫌がるのは無理もないことですが、非常時なのだからとなだめるのも一苦労で……家の雰囲気はあっという間に最悪になりましたね」

食料は豊富に備えておいたものの、口にすることはためらわれたそうです。

 

「食事をとればトイレにいきたくなるのは目に見えているので、あんまり食べたり飲んだりしないようにしてしまいましたね。

臭いもあったので食欲もあまり湧きませんでした。

せっかくの食料品の備えもトイレの備えがなかったせいで、活用することができませんでした」

ついにはトイレを引き金に健康被害まで発生してしまいました。

 

「母が水を飲むのを我慢しすぎて、軽い脱水症状でめまいを起こしてしまったんです。

飲み水や食料はたくさんあったにも関わらず、まったく迂闊でした。幸い母の症状はそれほどひどくはならなかったのですが、最悪の事態を想像するとぞっとしましたね」

発生から2日ほどで電気が復旧し、水洗トイレが使えるようになると、Sさんはあまりの嬉しさに涙したといいます。

 

「マンションだと水道が止まっていなくても電気が通じていないと上層階まで水を引き上げるポンプが動かないので水が出ない……なんて初めて知りました。

トイレの重要さを思い知らされましたよ。くたくたになりました」

 

この家庭のように、小便や便をビニール袋に貯めようとした家庭も、ひどい臭いに具合が悪くなったと話していました。

自分の便の臭いならまだ我慢できるのかもしれませんが、家族の分ともなるとその臭いは強烈です。

便の臭いの充満した部屋の中で暮らすことを考えるとぞっとしますよね。

もし、仮設トイレが作られても、この問題は続くのです。

仮設トイレはたくさんの人が利用します。

みんなが排泄しますし、水も使えないので、便器に飛び散った小便や便で足元は汚れますし、ひどい臭いがしています。

その臭いは避難所の建物全体を覆うレベルです。

そのため、多くの方ができるだけトイレに行かないように、水分や食べ物を控えようとします。

そして、脱水や栄養失調で体調を崩します。水を我慢して長時間同じ姿勢でいれば、エコノミー症候群となり、命に関る可能性も出てきます。

飲料水や食料と同じくらいに、簡易トイレの確保は重要なのです。

〇緊急用簡易トイレを用意するなら

緊急時に使える災害用簡易トイレを用意するにあたり、以下の項目をクリアしているものが望ましいです。

 

・持ち運びが簡単かどうか

・丈夫かどうか(使っている間に壊れないか)

・災害状況が終息したときに簡単に処分できるか

 

丈夫というのはもちろんのこと、やはり『トイレ』は汚物を入れるものなので、災害が収束したら捨てるのが衛生的です。

次の災害用にまた洗って長期保存しておく……というのはちょっと気になります。

プラスチック製の簡易トイレも売られていますが、農作業用や介護用などで毎日使うわけではないのであれば、どこに収納しておくか頭を悩ませてしまいます。

そんなときには、『災害時にのみ使えるダンボール製の簡易トイレ』が便利です。

ダンボール製品というと、「すぐに壊れちゃいそう」「ちゃっちそう」と思われるかもしれませんが、大人が1週間使ってもまったく問題ありません。災害時の対策として、ひとつ携帯式の簡易トイレを購入しておくと安心だと思います。

 

災害用トイレとしておすすめなのは、『たすけくん』という簡易トイレです。

こちらは浜松市、磐田市の各自治会や県立高校の災害備品として購入されている簡易トイレで、ダンボール製の組み立て式です。

組み立てる前は、高さ310㎜、幅280㎜、奥行き400㎜の長方形の箱になっており、持ち運びやすいように取っ手がついています。

重さも女性が片手で持てる重さとなっています。大きすぎないので車に常に積んでおくのも良いと思います。

組み立てれば、200㎏もの重さに耐えるので、お父さんでも安心して使えますし、丈夫なので家族で何度も使うことができます。

価格は6回分の消耗品(処理用袋、消臭凝固剤)がついて2,160円。

避難所などの人の目があるところでトイレをする場合に備えて、目隠し用のコートも売られています。

すっぽりかぶれば、外からは簡易トイレが見えなくなるので、安心して用を足すことができそうです。

こちらの目隠し用コートは2,000円となっています。

 

「6回セットだけじゃ不安……」という方の声を反映し、『たすけくん』には消耗品だけのキットも売られています(処理用ポリ袋×10袋、消臭凝固剤×10袋、ポケットティッシュ10個で1,000円)。

トイレの凝固剤は、価格もバラバラで成分もバラバラです。

ただ便を固めるだけのものもありますし、防臭効果や防菌効果のあるものもあります。

数時間のおでかけの際に使う時ならばどんな凝固剤を使用してもかまわないと思いますが、災害時には、ちょっとした病気も命とりなので、最低でも防菌効果のあるものを選びましょう。

これにより、腸菌や黄色ブドウ球菌に感染するリスクをぐっと減らすことができます。

下痢や腹痛といった症状はたいしたことのないように思えますが、体力の低下している災害時には治りにくくなっています。そのまま症状が進むと、腎不全や脳浮腫による意識障害やけいれんを引き起こすこともあるので注意が必要です。

また、避難所などの人の多いところで簡易トイレを使用する場合、臭いも気になるもの。『たすけくん』についている凝固剤なら、消臭・防菌効果のあるものなので安心です。

安すぎるポリ袋を使うと、最悪の場合、やぶける可能性もあるので、袋もできれば『汚物用』に使えるものを使いたいですよね。

備えあれば患いなし。3点セットで1,000円なので、いざというときのために買っておくと心強いです。